本研究では、科研費助成研究(課題番号201500714)の成果を踏まえ、3歳未満児を対象とした集団保育の場のひとつである乳児院を対象に質問紙法による調査を行い、3歳未満児のための保育室環境のあり方を検討した。全国1459名から回答を得た意識調査の結果、①「ひと」項目のほうが「もの」「空間」よりも平均値が有意に高い②因子分析の結果、「主体的な遊びと生活」「応答性」「十分なケア」「発達」「安全性」に関する因子が抽出された③「主体性」や「遊びの動と静」への配慮に関する項目の割合は保育所保育者の方が高いのに比べ、「移行対象」や「安全衛生」に関する項目は乳児院保育者の方が高いことなどがわかった。
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