研究課題/領域番号 |
24500910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
石井 浩子 京都ノートルダム女子大学, 生活福祉文化学部, 准教授 (70353141)
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研究分担者 |
長谷川 大 立正大学, 社会福祉学部, 助教 (60552908)
前橋 明 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80199637)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 幼児 / 生活習慣 / 体格 / 体力(体力・運動能力) / 生体リズム(体温) / 身体活動量 / 疲労度 / 保護者 |
研究概要 |
本研究では、幼児の生活リズムに大きな影響を与える保護者の生活習慣の実態調査と、その幼児の生活習慣調査を同時に行い、親子の生活要因(時間)相互の関連性を分析し、今日の幼児の健康上の問題点とその改善や予防策を模索していく。さらに、幼児の身体状況としての体格(カウプ指数)や体力(体力・運動能力)、生体リズム(体温)、身体活動量(歩数)を測定・調査し、親子の生活状況との関連を分析し、個々の生活習慣や身体状況を評価することによって、家庭ごとのより詳細な子どもの健康上の問題点の解明とその改善策を講じていく。また、保育所や地域が実施可能な取り組みの計画と実践を行い、実践後には、再度、生活習慣と身体状況の調査・測定の結果を分析して、研究実践の評価・反省を行い、他地域での実施に生かしていくことを目的としている。 H24年度は、(1)実態把握・分析・問題発見のため、①協力の許可をいただいた24保育所と幼稚園に通う幼児2058名の保護者に対して、子どもの生活習慣調査と保護者の生活調査を実施し、家庭における生活実態を把握した。②元気さ調査(学童用握力計)、体温測定(電子体温計)、体力・運動能力測定、身体活動量測定(歩数計)を166名の幼児に実施し、幼児の身体状況の実態を、1日や1週間、1年間の時間経過の中で把握した。③回収した調査用紙は、結果を項目ごとに図表にまとめるとともに、子どもたちの抱える問題点を分析したり、子どもの生活・身体状況と保護者の生活状況との関連を分析した。④園から保護者への支援として、また、家庭における生活改善のため、調査と測定で得られた子ども個人の体格や生活状況、体力・運動能力の実態から、個々に「すこやかキッズカード」を作成して報告した。⑤幼児の生活習慣と親の生活状況、幼児の体力・運動能力や身体活動量、疲労度との関連を分析し、保護者にフィードバックした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
①幼児の体力・運動能力測定と生活習慣調査をあわせて実施していただける園の協力が予定以上に増えた。 ②幼児の個別健康カード(生活版、生活/体力版)の作成を年度内に済ませ、とくに、年長児にはフィードバックでき、卒園させることができた。 ③過去に測定した生活調査や体力・運動能力のデータの提供が保育園や幼稚園よりなされた。
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今後の研究の推進方策 |
(1)生活習慣の継続的把握と分析・問題の解明:①継続して、生活習慣調査と身体状況(体格、体力・運動能力)の実態把握を実施する。②分析結果を保護者にフィードバックする。 (2)問題改善の計画と実施:①幼児の抱える生活上、および身体上の問題点を把握し、問題の予防と改善の方策を検討する。②保育や育児の中でできうる保育プログラムづくりやその実践および家庭啓発のあり方を模索する。 *過去の5年間の生活調査と体力・運動能力テストの実測値をコンピュータに入力し、それらの関係性をより詳細に分析することを当初の計画に加える。
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次年度の研究費の使用計画 |
幼児の生活習慣調査用紙の印刷費、保護者の生活習慣調査用紙の作成・印刷費、疲労症状チェックリスト作成(印刷費)、体力・運動能力テスト記録用紙(印刷費)、調査・測定、データ処理についての補助費、調査研究旅費、研究打ち合わせ費用、研究成果の発表費用(学会発表、論文投稿費)などを計画している。
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