研究課題
基盤研究(C)
本研究により、有松絞りの衰退原因は有松絞に対するニーズの減少のみならず、戦後より有松絞り製造の一部を下請けとして中国等の国外に移管したことにより、伝統的な職人社会の均衡が崩れ、生産システムが弱体化したことにも起因することが明らかとなった。こうしたことから、絞り産業の隆盛と共に、伝統的建造物によって形成された歴史的町並みも、絞り産業から離職するものが増加するにしたがい崩壊傾向に向かった。一方、絞り産業の再興を試みる新たな取組も現地において確認され、今後、こうした活動に期待を寄せるものである。
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