研究課題/領域番号 |
24500928
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研究機関 | 跡見学園女子大学 |
研究代表者 |
内村 理奈 跡見学園女子大学, マネジメント学部, 准教授 (00401597)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | フランス / 礼儀作法 / エチケット / 女性 / ジェンダー / モード / 規範 / 儀礼 |
研究実績の概要 |
平成26年度中の研究成果は以下の通りである。平成25年度の実施状況報告書に記した「今後の研究の推進方策」と当初の研究計画に従い、8月24日から9月2日にかけて、ロンドンとパリでの資料収集出張に赴いた。ロンドンではヴィクトリア&アルバート博物館において「ウェディングドレス展」の見学と関連資料を収集した。パリでは例年同様、フランス国立図書館の研究者閲覧室において、19世紀の礼儀作法書と同時代のモード雑誌の閲覧を集中的に行い、必要な資料について収集をおこなった。19世紀の婦人向け礼儀作法書と同時代のモード雑誌は、膨大な量があり、すべてを収集しきれてはいないが、主だったものを集めることができた。ただ、作法書とモード雑誌との関連調査については、継続的に続けていく必要がある。国内においては、京都服飾文化研究財団における実物遺品資料調査について、前年度に引き続き行うことができた。また、学会発表としては、8月20日から21日かけて、国際服飾学術会議が学習院女子大学にて行われたため、本研究の成果を簡潔にまとめたポスター発表を行った。タイトルは「Fashion and Norms in France of the Modern and Contemporary Era」である。平成25年度の実施状況報告書に記したように、本研究成果の内容をまとめたものが共著書として出版される予定であるが、いずれも刊行に向けて準備が進んでいる。ひとつは増田美子編著『葬送儀礼と装いの比較文化史:装いの白と黒をめぐって』(東京堂出版)で、私は第2章第3節を執筆し、平成27年度5月中には出版される予定である。また、徳井淑子編著『(仮)フランス・モード史への招待:服飾研究の可能性』(NTT出版)では、第4章を執筆している。こちらは出版社の事情によって刊行が遅れているが、平成27年度中には出版される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の最終的な遂行のために、平成27年3月にもフランスへの出張を予定していたが、海外情勢が不安定であったために、この出張を見送った。また、研究成果報告書を作成する予定であったが、このフランス出張を行うことができなかったために、報告書の執筆を完遂することができなかった。しかし、国際服飾学術会議においてポスター発表を行い、フランス国立図書館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館において多くの資料収集をおこなうことができたのは、成果である。また、平成27年度中に本研究成果を基にした、2冊の共著の出版が予定されているのも成果である。
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今後の研究の推進方策 |
本来は平成26年度を最終年度として研究成果報告書を作成するはずであったが、これができなかったので、平成27年度中に、平成26年度に行うことができなかったフランス国立図書館での最終的な資料収集を済ませたうえで、研究成果をまとめた報告書を作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年3月に本研究の最終的な遂行のために必要なパリのフランス国立図書館での資料収集を予定していたが、本年になってからの世界情勢の不安定な状況から、この研究出張を取りやめたこと、および、研究成果報告書を作成する予定であったが、これも最終的な資料収集ができなかったために、見送らざるをえなかったためである。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度中に、当初平成26年度中におこなうと予定していたフランス国立図書館への研究出張を済ませ、その結果を得て、研究成果報告書を作成する予定である。
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