食品の物理的な“味”(テクスチャー)は、食品のおいしさにとって重要な要素の1つであり、食品の品質評価に欠かせない指標でもある。本研究では、食品の物理的な“味” が近赤外吸収スペクトルに及ぼすアクションおよび物理的な“味”と近赤外吸収スペクトルとの関連性をケモメトリックスの手法で検討した。その結果、近赤外スペクトルは物理的な“味”との間には高い相関係数を示し、硬さ等の物性測定値およびその官能評価値に密接に関連していることが分かった。このことから、近赤外スペクトルが食品の物理的“味”を迅速計測するのに利用適性が高いと考えられる。
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