水道水の水質,なかでも含有ミネラル成分濃度や硬度は水道水の味に多様性を与えているとの報告がある。本研究では水道水に比較的高濃度に含まれるNa,Ca,K,Mg,Si濃度および物性をもとに国内の20か所の水道水を主成分分析にてグループ分けし,判別分析により官能試験結果との関連性を調べた。主成分分析では水道水は3グループに分かれ,水道水の取水地の地質年代や地表水,地下水の別に共通する特徴が見られ,Si濃度やCa濃度が低い地表水が多いグループには味の評価の高い水道水が多く含まれていた。また,判別分析からSi濃度,Ca濃度,pHの判別係数が高い結果が得られ,主成分分析での結果を支持した。
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