研究課題/領域番号 |
24500959
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
後藤 昌弘 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (20244775)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ジャガイモ / 品種 / 加熱調理法 / 食味評価 |
研究実績の概要 |
北海道産ジャガイモ5品種(男爵薯,トヨシロ,ピルカ,メークイン,はるか)の収穫直後及び冷蔵6カ月のものおよび長崎県産ジャガイモ5品種・2系統(ニシユタカ,デジマ,アイユタカ,さんじゅう丸,西海31号,西海37号,西海40号)の春作,秋作を試料とした。加熱方法は蒸し加熱(マルチスチーマー,95℃,60分),ゆで加熱(直径35cm,深さ15cmの鍋,沸騰水中45分),電子レンジ加熱(500W,500g,15分),焼き加熱(スチームコンベクションオーブン,200℃,35分),揚げ加熱(クリーンフライヤー,170℃,3分)とした。官能検査は,色,香り,口当たり,甘味,苦味,おいしさ,総合評価の項目について北海道産は男爵薯,長崎県産はニシユタカを標準試料として,両極二点法により行った。パネルは神戸女子大学学生であった。なお,官能検査は神戸女子大学人間を対象とする研究倫理委員会の承認を受けて実施した。 北海道産の貯蔵による食味の変化は,トヨシロのゆで,レンジ加熱,メークインの揚げ加熱において,すべての評価項目で差が認められなかった。メークインの蒸し,焼き,レンジ加熱,トヨシロの蒸し加熱,はるかの揚げ,レンジ加熱,ピルカのゆで,焼き,レンジ加熱の総合評価で差が認められた。 長崎県産春作(2月入手)において,標準試料に対し,総合評価が揚げ加熱では,さんじゅう丸,ゆで加熱では,デジマ,西海37号が高かった。秋作(7月入手)において,レンジ加熱とゆで加熱では,さんじゅう丸,焼き加熱及び蒸し加熱では,さんじゅう丸,西海37号,西海40号が高かった。また,総合評価は味と正の相関がみられるものが多かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に応じた試料が入手でき,官能検査や成分分析が行えた。また,官能検査による食味評価と成分との関係についても調査することができた。
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今後の研究の推進方策 |
計画に基づき2015年産試料を入手し,2013年産,2014年産のデータと併せて,年次による食味評価や成分に違いがないかを比較確認する。 これらの結果の多変量解析を行い,食味に係わる要因について解析を行う計画である。
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