本研究では,高校~大学生を対象として,朝型-夜型タイプや時計遺伝子多型が朝の胃運動,食欲,自律神経活動へ及ぼす影響を調べた。その結果、1)時計遺伝子多型(Clock単独,Clock+PER3)は朝の胃運動減弱と関連しており,2)夜型タイプは朝の胃運動や自律神経活動が低調だが,3)実験的に3食を規則摂取すると朝型タイプに似た胃運動・食欲の日内変動パターンが示された。また4)温スープ,香辛料,炭酸摂取後には胃運動亢進が認められた。さらに,5)高校生(寮生)では夜間スマホ使用時間と体脂肪率や朝の自律神経活動が関連していた。以上は,若い世代の食育推進のための新たなエビデンスの提供たり得ると考えられる。
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