研究課題/領域番号 |
24500991
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
渡邉 純子 熊本県立大学, 環境共生学部, その他 (70589978)
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研究分担者 |
渡辺 満利子 昭和女子大学, その他の研究科, 教授 (20175128)
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キーワード | クラスター無作為化比較試験 / 中学生 / 食育 / 家庭連携 |
研究概要 |
本研究は、実態調査をもとに開発した青少年の食生活改善のための家庭連携型新食育プログラム(介入)の効果を、最もエビデンスの高いと考えられるクラスター無作為化比較試験に基づいて評価を行うことを目的としている。 研究初年度(平成24年度)には、熊本県内中学1年生・2年生1182名を対象に、食・生活習慣と健康に関する実態調査を行い、その結果をもとに効果的新食育プログラムの研究プロトコルを確定した。 2年度(平成25年度)は新食育効果の評価のためのクラスター無作為化比較試験を実施した。対象は同意を得た熊本県内中学校18校(1年生・2年生計1520名)。第1期では介入群(9校)に対し、事前に訓練された管理栄養士により、専用に開発した食育テキストと画像教材を用いた6ヶ月間(月1回約50分とホームワーク)の食育を実施した。食育の要点は以下の通りである。①自分のからだ・食事の科学的見方、②朝食・各食事の適正摂取、③油脂・間食の適正摂取、④生活時間の適正化(生活リズムの調整)、⑤適正体重維持・生活習慣病予防法。また、食育を担当する管理栄養士の教育マニュアルも作成した。第2期は第1期介入試験で非介入群(9校)に対する第1期同様の新食育の介入試験を行った。 食育介入試験前後に実施した習慣的食事摂取量調査「FFQW82」の分析結果は食育対象者の動機づけとして用いた。同様に実施した「中学生の生活習慣と健康に関する調査票」と合わせ、生活習慣の実態や不定愁訴の把握、プログラムの効果の評価を行うこととした。 介入試験実施に当たっては、本学生命倫理委員会の認証を経て、対象中学校の食育推進担当者(校長、家庭科及び保健体育科教員、担任、養護教諭、有識者等)および生徒・保護者に主旨説明を行い、了承を得て行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究2年度に計画していた家庭連携型新食育プログラムの効果の評価を行うための、中学校を対象としたクラスター無作為化比較試験が年度内に終了したことに尽きる。 対象校・生徒数ともに予定を超え、中学校の授業との兼ね合いで調整が難しい面もあったが、予定通り終了したことは大学・中学校・家庭連携型取組によるものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
研究3年度の平成26年度は、前年度の研究成果に基づき、青少年の食生活改善のための家庭連携型新食育プログラム(介入)の効果の評価を解析し、研究成果のまとめを行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究成果の解析のため、データ整理・入力等の人件費が必要。 対象となった中学生の食育ノート(一時預かり)と食・生活習慣調査結果の返却のための人件費および旅費。報告書作成費用のため。 人件費:データ入力・整理、対象中学校への結果返却のため。旅費交通費:対象中学校への結果返却、学会旅費等。印刷製本費:報告書作成。消耗品費:文具、記録媒体ほか。
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