1日3-4杯のコーヒー摂取は生活習慣病を予防する効果があることが報告されている。一方、ストレスホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンの代謝異常は生活習慣病のリスク要因である。そこで、ヒト由来培養細胞を用いてコーヒーの影響を解析した。その結果、コーヒーは大腸がん細胞においてはエストロゲンの活性化、乳がん細胞においては不活性化に寄与する効果を示した。これらは、共にそれぞれのがん細胞の発症を抑制する効果を期待させる。一方、前立腺がん細胞では、男性ホルモンの活性化の傾向が見られ、予防効果との相関はなかった。また、神経系細胞では認知症予防効果が期待される神経ステロイドの産生を増加する効果を示した。
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