内因性女性ホルモンのエストロゲンは、解毒代謝酵素シトクロムP450(CYP)により代謝活性化されカテコールエストロゲンおよびそのキノン体を生じる。これらがDNA付加体を形成し酸化的損傷をもたらすことから、乳がん発生の一因と考えられている。本研究では、ヒト乳がん細胞によるエストロゲンのDNA損傷性ならびにフラボノイド化合物によるDNA損傷抑制効果について検討した。エストロゲンによるDNA損傷に対し、メトキシフラボノイドを複合的に処理することにより、DNA損傷の程度が低下することを確認した。乳がん発生に対し、メトキシフラボノイドが予防的に働く可能性が示唆された。
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