本研究は,保育所における食物アレルギー児への給食対応を明らかにすること及び給食の栄養量を評価することを目的としている。 最終年度に実施した研究の成果は以下のようである。1.除去食対応を行っている保育所の1ヶ月分の非食物アレルギー児のための基本献立表及び食物アレルギー児のためのアレルギー対応献立表から給与栄養量(1~2歳児,3~5歳児)を算定した。その結果,牛乳・乳製品アレルギーを有さない食物アレルギー児に対する給与栄養量は,ほぼ充足していた。他方,牛乳・乳製品アレルギー児に対する給与栄養量は,特にカルシウムとビタミンB2が不足していた。2.代替食対応を行っている0歳児(9~11ヶ月齢)についても同様に検討した。その結果,基本献立食の給与栄養量は,特に脂質の不足とナトリウムの過剰が顕著であった。これに伴って食物アレルギー児も影響を受け,特に牛乳・乳製品アレルギー児は飲み物としての牛乳の代替食が主にお茶であったことから,アレルギー対応食の給与栄養量は大きく影響を受けていた。前年度までの代替食対応の結果を併せると,食物アレルギー児のうち,特に牛乳・乳製品アレルギー児においては,カルシウムとビタミンB2の不足が明らかとなった。そこで,3.飲み物としての牛乳の代替食のレシピと,4.牛乳・乳製品を使用しない代替食給食のレシピの作成を行った。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果は以下のようである。食物アレルギー児に対する保育所の代替食及び除去食対応でのいずれの給食においても,1~2歳児及び3~5歳児では,牛乳・乳製品アレルギー以外の食物アレルギー児に対する給与栄養量はほぼ充足していたが,牛乳・乳製品アレルギー児に対しては,特にカルシウムとビタミンB2が不足していた。0歳児では,アレルギー対応食のみならず,基本献立食においても給与栄養量が不足していた。
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