本研究において、初代培養血管平滑筋細胞増殖に対する各種ポリフェノールの影響を調べた結果、高濃度グルコース存在下での細胞増殖に対し、大豆イソフラボンによる抑制作用が示された。また、普通食或いは高脂肪食投与マウスを用いて、大動脈の等尺性張力及び血管内皮機能に対する各種ポリフェノールの影響を比較した。その結果、肥満を呈する高脂肪食群に対し、血管内皮依存性、或いはカリウムチャネル依存性の弛緩に加え、アセチルコリン弛緩反応の増強(内皮非依存性)を示すポリフェノールが見出され、これらのポリフェノール摂取が高脂肪食群での血圧調節に効果的である可能性が示唆された。
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