寄生虫性の食中毒事例が国内で急増しているが、これまで大規模でかつ頻発する寄生虫性食中毒はほとんどなかったため、これらの食中毒に対する分子疫学的解析はほとんど行われていない。一方、細菌やウイルス分野では種々の分子疫学的解析手法が開発されている。本研究では細菌やウイルスの分子疫学的解析に用いられてきた解析法の寄生虫への応用を試みた。本研究ではモデル寄生虫としてKudoa septempunctata を用いた。種々の検討の結果、Random Amplified Polymorphic DNA法がK. septempunctataの分子疫学的解析法の一つとして有用であることが明らかになった。
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