研究課題/領域番号 |
24501029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 室長(予防医学) (40335443)
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研究分担者 |
津崎 こころ 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (80450881)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 妊娠 / 周産期 / 予防 / 喫煙 |
研究概要 |
わが国では晩婚・晩産化に伴い、妊娠糖尿病患者数が増加している。また、2010年に妊娠糖尿病の診断基準が改訂されたことにより、日本で妊娠糖尿病の頻度は今後50%程度増加すると推測されている。妊娠糖尿病は母体や周産期合併症(巨大児、先天奇形など)のみならず、将来の母児の糖尿病発症の温床となることが知られている。今まで妊婦の食事調査は行われているが、妊娠糖尿病予防を目的とした介入研究は本邦では行われていない。 そこで、本研究では「妊娠糖尿病予防のための構造化された簡易な食事支援プログラム」を開発し、その有用性について検証することを目的とする。本年度は、介入研究に向けて、糖尿病合併妊娠、妊娠糖尿病を含めた妊産婦のデータベース(約3000名)の作成を行った。データベースに含まれる測定項目は、身長、体重、BMI、血圧など身体組成、食事調査、血液検査(Hb、血糖など)、尿検査、超音波検査、生活習慣(喫煙、食事、飲酒、運動)などである。妊娠糖尿病については、75gブドウ糖負荷試験(空腹時、1時間値、2時間値)、HbA1c、GAなどである。プライマリエンドポイントは、巨大児あるいはLarge-for-gestational-ageの割合.セカンダリエンドポイントは、妊娠糖尿病、母体合併症、周産期合併症、低出生体重児(<2.5kg)、巨大児、APGARスコア、新生児低血糖などである。中間解析では、妊娠糖尿病を持つ妊婦では、持たない人に比べ、分娩時出血量が多かった。3,500g以上の新生児の予測因子として、非妊娠時のBMIと妊娠中の体重増加が有意に関連していた。逆に、低出生体重児の予測因子として、非妊娠時のBMI低値と独立して、妊娠中の体重増加が少ないことと喫煙が有意に関連していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予想された人数よりも多くの人数のデータベースの作成ができたからである。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は引き続き、妊婦のデータベース化を行うと共に、糖尿病予防に役立つ食事支援プログラムの開発を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ入力に関わる人件費、介入研究開発、成果発表に関わる旅費等に使用する。
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