本研究は,技術者教育において最も機微な分野である技術者倫理教育方法の改善に資する教育方法の開発をするものである。技術者倫理教育では,実事例と仮想事例を用い,ジレンマ問題に対する対処方法を高めることが重要である。とくに仮想事例は,ジレンマ問題を自由に設計できるために有効であるが,コンテクストが課題になっており,十分な教材が供給できていない。 そこで,ジレンマ問題に対するストレス設計を検討してきた。その結果,明確に設計した仮想事例は,文字数が少なくとも予測されたストレスに対する被験者の反応を測定することができた。さらに,ストレスは被験者の生活環境で大いため相応の設計が必要であると示された。
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