福島第一原子力発電所事故による社会的影響に鑑み、本研究では教育施設(石巻好文館高校、仙台育英学園)の協力を得て土壌調査等を行い、その結果を取り入れた教育プログラムとしてフィードバックした。東北大学川内北キャンパスでは詳細な土壌調査を行った。土壌中では天然放射性核種の深度分布は一様だが、原発事故由来の放射性セシウムは表面部分に強く吸着していた。土壌粒子をふるい分けして調べた結果、小さな粒子の汚染濃度が高いことがわかった。さらに川内北キャンパスにおける3年間の土壌中の深度分布を解析したところ、年間0.33 mm の速度で徐々に地中に浸透していることが明らかになった。
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