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日本ジオパークに認定されている秋田県男鹿半島を中心とした学習地・教材開発，指導法について実践的に研究した．本研究で特に成果が上がったのは，次の3点である．（１）男鹿半島のジオサイトにおける野外実習の教育実践研究，（２）ジオサイトの理解に必要なモデル教材の改良，（３）ジオパークに関する高等教育のカリキュラム開発
これらのうち，（１）については小学生，中学生，小～高校教員を対象とした教育実践を行い，ジオサイトにおける野外実習の成果についてデータを取得することができた．この結果，前年度までと同様，地質事象の学習に効果があることが明らかになった．（２）については，男鹿半島のジオサイトに見られる地質事象である火山地形，地層堆積，地層変形（褶曲・断層）に関するモデル実験教材の製作・改良とそれを用いた実践研究に取り組んだ．本年度は特に実験装置の教育的意義として，児童生徒が持つ地層変形の概念の変容について明らかにできた．
ジオパークを教育で一層活用するためには，教員研修とは別にジオパークやその自然について理解した人材を育成して地域に供給することが必要である．（３）においては，人材育成に取り組む高等教育におけるジオパークの学習について，カリキュラムを開発し教育実践を行ったものである．開発した教材の効果および大学生を対象とした野外実習について取り組んだところ，大学生に対し地域資源に関心を持たせることにおいて効果的な教育プログラムを開発できた．
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