研究課題/領域番号 |
24501037
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
渡辺 信一 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00422212)
|
キーワード | 工学教育 |
研究概要 |
本研究は人間が搭乗可能な2輪倒立型移動体を教材とし,その構造,制御技術,プログラムを理解し,同様な移動体を学生自らが制作することを目的としている.平成25年度は「創成プロジェクト実践I」(学部3年生)という授業で,昨年度同様に学生グループが予め制作してあった移動体をまずは分解し,再構成を通して,構造,制御技術を理解し,彼らのオリジナルな移動体を制作した. マイコンを用いたモーターの制御技術やセンシング技術については昨年度同様に経験が少なく,目で見ることが難しい現象を想像力を働かせながら理解することは難しいようで あった.ただ,サンプルがあるため,まずは模倣しながら再構成すればよかったので,大きなトラブルも無く,一通りの技術については理解でき,教育効果はあったのではないかと評価している. さらに,彼らのオリジナルな移動体の制作として,今年度は無線技術に挑戦し,無線コントローラーを用いた制御方法を実装した.これらは,学生らしい斬新なアイデアであり,学生たちも興味を持って活動を行った.また,昨年度に引き続き制御プログラムを改良して,乗り心地を追求するなど,単に移動体を制作するにとどまらず,実用性,学術性が垣間見る活動となった.これら一連の作業を通じて,まずはトライアンドエラーを繰り返しながら,最終的には成功体験による,達成感,満足感が得られ,今後の彼らの勉学に対する意欲が向上し,活躍が楽しみである. これらの結果を現在,工学教育系の学会で発表,論文としてまとめており,成果を公開する準備をしている.また,今年度の取り組 みによる問題点を洗い出し,改善案を取りまとめ,次年度の取り組みにフィードバックしたいと考えている.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
このテーマに取り組んでいる学生グループは既存のものの分解から始まり,彼らのオリジナルなアイデアを取り入れ,毎年1台の新しい移動体の製作に取り組んでいるため.
|
今後の研究の推進方策 |
申請書の実施計画に基づき,今年度の授業でもテーマとして学生に提案し,学生たちにはまず分解させ,再構成を通じて,構造,制御技術の取得を行い.彼らオリジナルな移動体の制作を行わせる.また,成果を学会等の場で公開する計画である.
|
次年度の研究費の使用計画 |
使用予定のモーターをはじめ,各種部品が安価に購入できたこと,また前年度の流用が可能であったため. 申請書の実施計画に基づき,研究を遂行することと,次年度使用額については移動体の材料費に使用する計画である.特に新しい,モーターやセンサー代として使用する計画である.
|