本研究では,伝統的に培われてきた日本の理科授業の優れた点を若手教員に継承するため,まず,教師用指導書・民間の理科教育研究会の報告書等から各単元の指導上のポイントや留意点に関する知見を収集した。そして,各単元で最も重要なコア知識獲得の支援に貢献するという観点から統合して,小学校3年から中学校3年までの全理科単元の指導上のポイントや留意点をまとめた(一貫した説明を引き出す理科のコミュニケーション活動)。そして,具体的な指導上のポイントや留意を例示した書籍(理科の授業研究)を用いて,「教職実践演習」で模擬授業に取り組ませた結果,現職教員達が留意しているポイントを的確に押さえた模擬授業が展開された。
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