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2014 年度 実績報告書

算数・数学授業における子どものアイディンティティーと数学的知識の形成との関係

研究課題

研究課題/領域番号 24501045
研究機関上越教育大学

研究代表者

高橋 等  上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80293273)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード算数授業 / 算数学習 / アイデンティティ / 情意 / 集団意識
研究実績の概要

調査参加者が小学2年生の時に開始した子どもの算数に関するアイデンティティの様態と,それらアイデンティティと算数的知識の形成との関係に係る調査を,調査参加者が小学4年生となった平成26年度の6月,11月,2月と実施し,小学2年生から,3年生,4年生時に至るまでの算数に関するアイデンティティの変容とそれらの算数的知識の形成との関係を明らかにした。
算数に関するアイデンティティについては,小学2年生時には算数授業を構成する様々な要因の他に,家庭での保護者の影響が強く,特に家庭学習での保護者の対応が算数に関するアイデンティティの形成に関与していた。小学2年生時には,他方で,学級での友人を人格としての個性として意識しているといるよりは,一種のピアグループにいる友人として意識しており,それ故に集団的アイデンティティという点では,柔軟なアイデンティティの形成であり,算数授業での学習も他者への意識は強くなかった。
小学3年生時になると,家庭での保護者の影響は2年生時よりも小さくなっていき,それに代わって学級集団での友人の影響が算数に関するアイデンティティの形成に比較的に強く及ぼされていった。算数授業での学習の進んだ友人への意識などが芽生えはじめ,友人を切磋琢磨する仲間と見なしながら集団的アイデンティティを形成していた。
小学4年生時になると,友人への意識はますます強くなるが,その一方で,算数授業においては切磋琢磨しながらも,教え合える仲間として友人を受け入れていた。算数に対する情意のアイデンティティに関して言えば,2,3年生時よりも4年生時の方が,一層,ネガティブになており,この時期から,算数嫌いが始まるという従来からの知見と同様のものが得られた。
継続中の調査であり,今後,同一の調査参加者で,5年生時以降のデータをとっていく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 小学生のもつ算数に関するアイデンティティ―二年生時から三年生時までの一貫性のあるものの特徴について―2014

    • 著者名/発表者名
      高橋等
    • 雑誌名

      日本数学教育学会誌数学教育学論究

      巻: 第96巻 ページ: 97-104

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 小学生のもつ算数に関するアイデンティティ―二年生時から三年生時までの一貫性のあるものの特徴について―2014

    • 著者名/発表者名
      高橋等
    • 学会等名
      日本数学教育学会
    • 発表場所
      熊本大学
    • 年月日
      2014-11-08 – 2014-11-09

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公開日: 2016-06-01  

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