研究課題/領域番号 |
24501060
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
星野 由雅 長崎大学, 教育学部, 教授 (50219177)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 自然科学教育 / 教材開発 / 色素増感型太陽電池 / クロロフィル / 光エネルギー学習 / 先端科学 / 授業実践 / カリキュラム |
研究概要 |
1.クロロフィル系色素を短時間で酸化チタンに吸着させる方法の開発と性能評価については、植物の葉あるいは藻類を用いて短時間で酸化チタンに吸着させる方法について検討した。その結果、クロロフィルcを含む褐藻類の色素が極短時間で酸化チタンに吸着することがわかった。しかし、この色素を利用して製作した色素増感型太陽電池4個を直列に繋ぎ、電子オルゴールの駆動は確認できたが、明瞭な音階を奏でるには至らなかった。今後は、子どもたちに達成感を持たせるためにも、この色素を利用した太陽電池の開放電圧、開放電流の増加を図る必要がある。 2.評価に用いるアンケート案の作成と研究協力者による授業実践を平成25年度から一部平成24年度に前倒しで行なった。これは、いずれクロロフィルを利用した色素増感型太陽電池の授業実践の効果を測る際に、比較対象とするためにアントシアニン系の色素を利用した太陽電池を用いた授業実践の効果を予め調査しておく必要があったからである。研究協力者とともにアントシアニン系の色素増感型太陽電池用の中学校での授業後のアンケート案を作成した。また、実際に研究協力者によって授業実践が行なわれ、アンケート調査も実施した。その結果は、現在統計的に処理を進めている。 3.小学校における色素増感型太陽電池を取り入れた授業について、昨年度実施した内容を今後の講習用にまとめ、課題点を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1.クロロフィル系色素を短時間で酸化チタンに吸着させる方法の開発において、十分な電力を発生できるクロロフィル系色素増感型太陽電池を開発できていないため、その作製方法等を学校現場の研究協力者に講習で伝授できていない点がやや遅れていると判断した理由である。 2.ホームページの製作が、上記1の理由により開設できなかったため、これもやや遅れていると判断した理由である。 3.一方で平成25年度に実施予定であったアンケート案の作成と授業実践については、アントシアニン系の色素増感型太陽電池とクロロフィル系の色素増感型太陽電池を用いた授業の効果を比較するために、一部前倒しで行なっている。この点は、すこし先行しているので、全体の評価としてはやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
1.クロロフィルcを含む褐藻類が極短時間で酸化チタンに吸着することがわかったので、変換効率を挙げるには、このクロロフィルcの濃度が高い抽出液を用いることで解決できると考えている。平成24年度は、このクロロフィルcを含む褐藻類から効率よく抽出する方法を開発し、変換効率を高くする。これは平成25年度の前半中に達成できる見込みである。 2.1で開発したクロロフィル系色素増感型太陽電池の教材化法を平成25年度の後半に研究協力者に対して講習を実施し、研究協力者に授業実践が行える技量を身に付けてもらう。また、一部の校種については、研究協力者によって、実際に授業実践を行なってもらい、アンケート調査も実施する。 3.1のクロロフィル系色素増感型太陽電池の教材化方法並びにアンケート結果の一部をホームページで公開する。
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次年度の研究費の使用計画 |
1.変換効率の高いクロロフィル系色素増感型太陽電池の開発と性能評価に薬品、ガラス器具等の購入に使用する。 2.研究協力者に講習を実施するための旅費及び消耗品の購入に使用する。 3.授業実践の記録補助とアンケートの集計処理の研究補助に謝金を使用する。 4.ホームページの開設と更新費並びに論文別刷代に使用する。 5.研究成果を日本化学会等での学会発表を行なう際の旅費に使用する。
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