研究課題/領域番号 |
24501065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
藤田 貢崇 法政大学, 経済学部, 教授 (20551691)
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研究分担者 |
藤田 良治 北海道大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40515102)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 自然科学教育 / 教材開発 |
研究概要 |
本研究は、児童・生徒が授業内、あるいは授業外でも、発展的な知識を系統的に得られるツールを開発し、より理科に関心をもち、自ら積極的に学習することができるような教材を開発することである。これらの教材には、優れた教育用番組を用いることがより効果的であると考え、研究計画を立て、その基本的な技術や教育内容の精選を進めてきた。教育用番組を活用するほかに、テレビ番組の制作・編集を経験した研究者の協力を得ながら、教育効果が高く、より安価な動画作品を制作し、この動画を教材に組み込むことも考え、シナリオ制作についても実施している。 これらの教育教材は教育現場への活用が模索されている iPad(Apple社)で活用できるアプリとして開発する。現在 iPad で活用できる教育用アプリが開発されており、米国や韓国ではその多くが学校現場でも活用されている。日本でも、千葉県や福岡県の高等学校で iPad を導入したのをはじめ、ほかの国公私立学校、インターナショナルスクールなどでも導入を前向きに検討している。コンパクトで持ち運びしやすいことや、バッテリー容量が大きいことから、iPad はノートパソコンよりも活用できる場面が広く、授業でも大いに活用できると考えている。 現段階では、教材としてどのような内容を組み込むのかを決定し、必要な資料を取り揃え、コンテンツの制作に取りかかった。教育用番組(NHKが著作権を保有)の活用については、その手続きに相当の期間を要することから、我々が独自に動画を制作するための資料収集を行い、実際に撮影も行った。これらの素材を編集し、教育用ツールを制作しており、現在は約8点を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ、研究目的を達成する上での大きな進捗の遅れは見られない。科学番組の貸与手続きが遅れてはいるが、それらを補償するために独自に動画を作成しており、全体的な研究遂行には支障がない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、アプリの制作を行うとともに、開発したアプリを教育現場で活用してもらい、ヒアリング等を行って系統的に改善データを取得する。実際にこの取り組みを行う学校については、申請者の所属する研究機関の附属学校や連携研究者が所属する附属教育機関、さらにプロトタイプの作成時に先方から協力したいと申し出た教育機関を想定している。また、授業外でどのように活用しているかの調査も行い、より効果的な使い方に結び付けたい。 さらに、これらの教育機関で実際に行われた授業の指導案をストックし、アプリを活用しようとする教員が必要に応じてインターネットからダウンロードできるように環境を整備する。これらの指導案が充実することで、より多様なアプリの使われ方が可能となり、多様な視点からの評価を得ると同時に、これらの情報を制作にフィードバックする。 また、本申請によって作成されたアプリを、博物館や科学館においても活用できる方策を探り、アプリの開発を行うことを計画している。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額が発生した状況は、主としてNHK制作の科学番組の貸与手続きに時間がかかり、その支出を行わなかったことと、プログラミングなどの作業を、今後の研究活動の効率的推進のため、我々が行ったことによる。この使用額については、次年度に科学番組の活用を計画しているため、その費用に充当する予定である。
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