研究課題/領域番号 |
24501068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岐阜女子大学 |
研究代表者 |
下野 洋 岐阜女子大学, その他の研究科, 教授 (30142631)
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研究分担者 |
岡本 弥彦 岡山理科大学, 理学部, 教授 (10367245)
五島 政一 国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (40311138)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 地球概念 |
研究概要 |
研究成果の概要は以下のとおりである。(1)「地球」についての概念を理科の今日的課題とシステムとしての地球のとらえ 方、総合的な自然観を育成する観点から整理した。 (2)従来の「地学」の基本的概念としてのエネルギー、時間・空間、歴史・進化、自然界の平衡とう見方・考え方を今日的な地球をとらえる観点から再検討をした。(3)これからの「地球」を学習の仕方は、観察・実験を通して地球システムの理解、その相互作用の説明、その変化の予測、科学的な情報に基づく環境や資源問題への対応などにシフトすることが大切である。また、地球の不思議さ、美しさなどの情意的な面の育成と科学やその職業に関心を持てるような総合科学としての学びができる「地球」のとらえ方も重要である。(4)今回取り上げた「地球システム」の考え方に関する教材を開発するに当たり、「自然のパターン把握」を取り入れた自然の事象の観察事例の実践を計画した。 研究成果の発表は以下のとおりである。(1)下野 洋、岡本弥彦、五島政一、川上紳一(2012):「理科の基本概念「地球」についての考え方」、日本理科教育学会全国大会鹿児島大会で発表(2)岡本弥彦、下野 洋(2012):「理科の基本的概念「地球」の再検討」、日本地学教育学会全国大会岩手大会で発表(3)下野 洋(2013):「理科における地球概念の再検討のための情報収集」、岐阜女子大学 初等教育学研究報告 Vol.2 15-22
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度の研究目的は、(1)「地球」の基本概念とその理論的背景との枠組みの明示、及び(2)「地球」の基本概念の学校段階別一覧表の作成をすることとなっている。(1)はほぼ達成できているが、(2)は完全ではない。しかし、研究の進め方として教材開発のことを考えることが「地球」の概念の学校別段階を考えやすいこともあり、その次の年度の計画である教材作成の計画を取り上げていることから、全体としてはほぼ順調に進行していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
25年度の研究計画 (1)「地球」概念の小・中・高等学校別一覧の作成 学習指導要領、及び現在使用されている教科書、アースシステム教育、パターン地学などの教科書をもとに具体的な概念を整理する。その際、児童生徒の興味・関心、探究学習、野外学習、パターン把握の技法などについても考慮することとする。 (2)博物館・科学館などと連携した学習(教材)の開発 児童生徒の体験的で多様な学習(野外学習)を試行することにより、地球システムの理解や環境・資源問題への取り組みができるように考慮する。 (3)開発した教材の試行と評価を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)「地球システム」と関わる教材を研究代表者らが作成したテキストを基に研究協力者とともに開発する。(テキスト代:24万円、会議費:9万円、旅費:7万円) (2)「地球システム」概念の理解を促す教材を作成する。(作成材料費:45万円) (3)野外での児童生徒を対象とした実験授業を試行する。(バス借り上げ代:20万円) (4)学会での研究発表を行う。(旅費[北海道、大阪]:25万円) (5)研究打合せ旅費、実験授業旅費が必要である。(20万円)
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