研究課題/領域番号 |
24501071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
山本 淳治 摂南大学, 理工学部, 教授 (90144427)
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研究分担者 |
堀口 哲男 近畿大学, 原子力研究所, 講師 (30278741)
吉田 茂生 東海大学, 工学部, 教授 (70174927)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 放射線 / 工学教育 / 遠隔実験 |
研究概要 |
本研究の目的は,放射線に関する知識,測定方法,人体への影響の評価などを学習目標とした学習プログラムの形成と教育実践である.この教育プログラムの特徴は,インターネットを用いた遠隔実験とWeb上の学習管理システムを使って教材を提供する方法を組み合わせた体験型学習である.3年間の実施計画は,遠隔の教室から学習者がパソコンを操作して放射線測定の実験ができるようにする,eラーニングとその学習管理機能を持つサーバを運用して学習者がWeb上で放射線について系統的に学習できるようにする,この教育システムを用いて放射線学習プログラムを実践する,ことである. 今年度は遠隔実験に使用する放射線測定装置の製作を行った.放射線の物質透過や距離による減衰など,放射線の基本的な性質を学ぶ実験に加えて,放射線防護の基本(被ばく線量を抑えるために,遮へいする,離れる,作業時間を短くする)を知るしくみをこの測定装置に実装した.具体的には,モータを駆動して放射線源と検出器の距離を調節する機能や放射線源と検出器の間に遮へい体を出し入れする機能などである.そして,これを学習者が遠隔から操作して測定できるように遠隔制御に必要なソフトウェアも製作した.また,放射線測定装置の製作と並行して,Web上の学習に用いるサーバの構築と学習教材の作成を行うことも今年度の計画であった.しかし,次の「現在までの達成度」に記した理由により,放射線測定装置の制御系の検討に多くの時間を費やしたため,サーバの構築と学習教材の作成に遅れが生じた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遠隔の実験室において学習者が操作するクライアント側の端末機として,当初はパソコンを予定していた.パソコンを用いた遠隔制御については,すでに実績がある.一方,スマートフォンやタブレットPCなどのスマートデバイスを携帯している人が昨今急速に多くなった.そこで,これをパソコンの代わりに端末機として利用できる機能を開発して実験システムに追加すれば,遠隔の実験室に何台ものパソコンを装備せずに実験することが可能となる.そして,遠隔の実験室の設置条件が大幅に緩和されて,実験が実施しやすくなる.このため,個人が所有するスマートデバイスで放射線測定装置を制御する実験方法を検討することにした.その結果,スマートデバイスがアクセスするコンピュータ(サーバ)を設けて,これを経由して放射線測定装置を制御するハードウェア構成に変更した.しかし,スマートフォンの機種やOSに依存しない汎用性のある遠隔制御系を考案して試験するソフトウェア開発の工程が加わり,この工程に多くの時間を費やした.このため,スマートデバイスの利用については見通しが得られが,この工程以降の計画に遅れが生じた.
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今後の研究の推進方策 |
3年間の計画の前期は遠隔実験装置のハードウェアとソフトウェアの製作を中心に行う.前期から中期にかけて学習用サーバの構築を進める.そして,大学生を対象にして実験システムを試行しながら学習プログラムを形成していく.計画の中期から後期は,学習プログラムの改訂を行いつつ,教育プログラムを実践する. このように,本研究は計画を前期,中期,後期に分けている.そして,実験システムの製作,その試行と学習プログラムの形成,そして教育実践の各々の工程を各期間に多少オーバーラップして並列に進行するように当初から設定している.したがって,当初計画した実験システムの仕様を変更して新たな工程を追加したことで,平成24年度の計画に遅れが生じたが,平成25年度以降の計画を大幅に変更しなくても対応できる.
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次年度の研究費の使用計画 |
なし
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