東日本大震災被災地における小中学校理科の地学領域の学習状況について調査した結果、震災前後の学習内容の実態や震災による変化が明らかとなった。現行学習指導要領に基づく地震動、津波、断層などの学習項目ばかりでなく、地盤変動、液状化、プレート運動の項目を加え、さらに被災地特有の地理的位置、リアス海岸や丘陵-平野の地形、古期硬岩や沖積層軟弱地盤の地質も取り入れて統合した学習内容を組み立てた。これにより児童・生徒が、複合した地学的事象として、大震災をより科学的に身近に捉えることができる。被災地でこの学習内容を展開するために、教材・教具を開発するとともに、教員への普及と支援を行った。
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