研究課題/領域番号 |
24501090
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
朝岡 幸彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60201886)
|
研究分担者 |
萩原 豪 鹿児島大学, 稲森アカデミ-, 講師 (00539207)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | エネルギー環境教育 / 東日本大震災 / 持続可能な開発のための教育(ESD) |
研究概要 |
平成24年度(2012年度)は日本環境教育学会「原発事故のはなし」授業案作成ワーキンググループ(JSEE-WG)のメンバーを中心に「授業案作成チーム」を組織し、毎月の定例会において研究の進捗状況を確認した。授業案1(道徳、LHR/2011年7月)及び授業案2(理科、社会科、総合的な学習の時間、など/2012年3月)の成果を踏まえて、シュミレーション教材「海辺村の未来は?」(2013年3月)を作成して、日本環境教育学会弥生集会(2013年3月)特別分科会「原発と環境教育」の場で公開研究会を開いた。これらの成果の一部は、日本環境教育学会編『東日本大震災後の環境教育』(東洋館出版社、2013年3月)に収録されている。授業案作成チームは、原発事故及びその後の現地の教育状況を視察するために、福島県の現地調査を行った(2012年8月)。 エネルギー環境教育研究会が作成した「エネルギー環境教育ガイドライン」の改定作業(2013年3月)を踏まえて、今後の授業案作成におけるカリキュラム上の位置づけを検討する準備を進めた(カリキュラム・チーム)。研究分担者(萩原)は、エネルギー環境教育のフレームをまとめるために、台湾におけるエネルギー政策との比較研究を進め、その成果の一部を学位論文として公表した。 また、研究代表者は国立教育政策研究所の「環境教育指導資料」作成協力者会議のメンバー(2013年3月以降)として、持続可能な開発のための教育(ESD)の視点を踏まえた環境教育の在り方について研究を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
授業案作成チームの研究が当初の予定より早く進んでおり、その結果として「授業案2」が2011年度中に刊行されてことを受けて、シュミレーション教材「海辺村の未来は?」の作成に取り組んだ。また、環境教育学会との協力のもとに学会年報『東日本大震災後の環境教育』に研究成果の一部を公表した。授業案作成チームを中心とした定例研究会は順調に進められており、当初の予定を上回る成果をおさめている。
|
今後の研究の推進方策 |
JSEE-WGとして作成した「原発事故のはなし」授業案(完成版)を日本環境教育学会の会員をはじめとした環境教育関係者に広く活用してもらい、その効果と課題を明らかにするためのフォーアップ調査を実施する。その調査結果の分析を踏まえて、エネルギー環境教育における「原発事故のはなし」授業案の位置づけを明確にするとともに、その延長上に位置づけられる「防災に関する学習指導要領の項目」の授業案づくりにも着手する。小学校に例にみると、社会科「地域社会における災害及び事故の防止」「国土安全の保全及び自然災害の防止」「災害復旧の取り組みを調べる」、理科「流水の浸食・運搬・堆積作用」「増水における土地の変化」「台風の進路における天気の変化や降水との関係」、生活科「安全な登校ができる」「安全な生活することができる」、体育「けがの防止」「的確な判断・安全な行動」、総合「地域の人々の暮らしに応じた課題」、特別活動「心身ともに健康で安全な生活態度の形成」「安全な行動や規律ある集団行動の体得」などが考えたれる。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の研究費使用計画: 物品費:60,000円、旅費1,000,000円、人件費・謝金180,000円、その他60,000円、計1,300,000円 間接経費:390,000円
|