研究課題/領域番号 |
24501108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
元木 理寿 常磐大学, 公私立大学の部局等, 助教 (10449324)
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研究分担者 |
野村 卓 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (00507171)
萩原 豪 鹿児島大学, 学内共同利用施設等, その他 (00539207)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 沖永良部島 / 水資源 / ESD / 環境教育 |
研究概要 |
【当該年度の研究内容と意義】平成24年度は,沖永良部島での調査において未収集資料の所在と入手の可否を確認するとともに、沖永良部島における水資源の歴史的/地域的/水文学的/社会的要因の実態を明らかにする調査年と位置づけた。具体的には,以下の調査を行うものとする。 1)湧水および暗川のの実態把握とその整理 ①沖永良部島あるいは島嶼に関する文献資料収集とそれらの分析、②湧水および暗川の利用実態および管理と保全に関する調査(湧水・暗川利用者、農業従事者への聞き取り調査)、③湧水・暗川の簡易水質(EC、pH、TH)調査、④ESD に関連した先行研究の精査と沖永良部島(知名町および和泊町)内小学校でのESD実践にむけての検討 2)沖永良部島における生活用水利用に対する意識について現地調査 【当該研究の重要性】:本研究では自然的な制約条件を持つ島嶼部においてESD の手法を用いた水資源保全や地域づくり「実践」の仕組みづくりを地域住民が一体となって行う事が可能かどうかを明らかにできると考えられ、研究の独創性を見出すことができる。また、島嶼部の水と生活のかかわりについて再検討することは、地域に根ざしたESD 展開と「仕組み」づくりの可能性を探る基礎的研究になると考えられる。さらには、ESD 実践の場は、日々の暮らしの中で水の利用方法、遠のいてしまった水とのふれ合い方を見直し、身近な水辺空間について考える機会にできる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地資料に記載されている湧水・暗川、未記載のものの位置および現状の確認が進み、約90ヶ所について把握することできた。また、小学校において湧水を用いたESD実践を進めていただくこともできた。これらに関するデータの整理および地図化をさらに進める予定である。また、湧水(地)の管理あるいは利用状況に変化がみられていることから、25年度においても現地調査での精度を高めていく必要がある。 以上の理由から、当初の計画に沿っておおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
沖永良部島と与論等、喜界島とを比較検討し、ESD 展開の可能性を探る。また、水環境教育と地域文化、農法(水利用)の転換から見た主体形成についても聞き取り調査を通して実態把握を行っていきたい。具体的な今後の方針としては、以下のことを考えている。 1)沖永良部島の周辺の島との比較研究:島嶼部の水環境の特色と人々のかかわりに対する理解は、より広い視野から他地域と比較対照する地理学的な観点が必要であると考えることから、沖永良部島と同様に隆起珊瑚礁によって形成されている鹿児島県与論島、喜界島において、現地調査を行うこととする。これらによって、周辺地域との関係性や島の特性を検証するとともに、類似する島嶼部でのESD展開の可能性を探る。 2)水環境教育と地域文化:沖永良部島の小学校において、環境教育の実態を自然保護の観点から水環境をキーワードに、その背景と現状・課題について聞き取り調査を行うこととする。 3)農法の転換(水利用の転換)から見た主体形成:沖永良部島の重要な産業でもある農業については、地域の実態調査を行うとともに、水利用の視点から見た農法と農業従事者の意識についても、聞き取り調査を行うこととする。 今後も各担当者間での連絡を密に取り合い、情報交換を進め、研究を進めていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査旅費およびレンタカー費、学会発表の旅費、参加費に研究費を充てたいと考えている。また、沖永良部島に関する水・地域環境に関する資料、環境教育・ESD 関係図書を充実させていきたい。さらには、学生をアルバイトとして雇い、資料の整理効率的に進める予定である。
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