研究課題/領域番号 |
24501117
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高橋 三男 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40197182)
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研究分担者 |
堤 博貴 東京工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30300544) [辞退]
柚賀 正光 東京工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40123997) [辞退]
川島 徳道 環太平洋大学, 教育学部, 教授 (90112888)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 酸素センサ / 空気電池 / 気圧センサ / 空気電池式酸素センサ / 高橋式酸素センサ |
研究実績の概要 |
平成26年度は、空気電池を活用した酸素センサキットの構築と新しい展開研究は、順調に研究成果を上げることができた。空気電池を使った酸素センサは、応答性、操作性、ペットボトルにも挿入できるコンパクトサイズなど理科教材として優れた特性を持って開発することができた。今年の実績としては、空気電池の特性を利用した手作り酸素センサを使って、鉄粉カイロの酸化反応の実験を行った。この成果は、日本科学教育学会(埼玉大学)で発表した。酸素センサを使って重曹とクエン酸の溶解反応の実験を行い、酸素濃度と温度変化を計測したところ、重曹とクエン酸の溶解反応は、容器を直接触っても冷たく感じるが、定量的に温度計を使って吸熱反応となることを検証できた。さらに容器の下方にセットした酸素センサの濃度が減少したのは、容器内の下方にCO2が溜まり、空気を上へ押し上げる現象を実証することができた。この成果は、日本理科教育学会(愛媛大学)で発表をおこなった。さらに、空気電池を使った酸素センサを開発してきたが、酸素濃度は大気中の酸素分圧を計測しているため、空気電池は気圧センサとしての機能も兼ね備えていると仮定した。文献値より気圧と標準大気の高さの関係から、富士山とエベレストの頂上での気圧を導き出し、各山頂での酸素濃度を導き出すことができた。この研究成果は、日本化学会(日本大学)で発表をおこなった。これらの研究は、北海道立教育研究所附属理科教育センター、静岡県総合教育センター富山県総合教育センター、新潟県立教育センターの支援や多くのご協力者に支えられており、日本全国の理科教育に空気電池による酸素センサが次第に広まることを期待している。また、音声による機能を加えて、視覚障害者の支援教材としてその実践的成果としても日本視覚障害者理科教育研究会で函館盲学校の高橋教諭より報告がなされている。
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