研究課題/領域番号 |
24501120
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研究機関 | 明石工業高等専門学校 |
研究代表者 |
関森 大介 明石工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (30290802)
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キーワード | 特許教育 / 安全教育 / 商品改良 |
研究概要 |
昨年度に実施した「特許教育」「特許考案の支援(①特許検索端末配備,②設計援用システム配備)」の評価を進めた.試行後の学生のアンケートより,「特許申請できるアイデアの有効範囲について,良く理解できた.」,「特許を調べてみて,特許とはどういうものか具体的に理解できた.」,「3D-CADの使い方を学ぶことができた.」などの肯定的な意見が多くみられ,概ね良好の評価を得ることができた.また,学生の特許・知財に関する知識をさらに向上させるために,公共機関発行の特許関連教材や民間のe-learning教材を配備した. 「特許考案の支援(③試作システムの配備)」を構築するためにラピッドプロトタイピング機器(3D-Printer)の導入を行い,設計援用システムとのリンクを行った.まず,研究代表者がラピッドプロトタイピング機器の販売元の研修を受講し,機器のセットアップ方法,使用方法等を習得し,その後,本校に導入された機器のセットアップを行い,設計援用システムであるパーソナルコンピュータとのリンクを行った.また,学生に対して,円滑な導入を行うための使用マニュアルや簡単な造形例題集の作成の検討を行った.特に,機器は精密であり危険な個所も存在するため,機器運用や製作指導方法において十分な検討が必要であることが判明した.さらに,高度な試作を希望する学生の製作指導や学生作業時の安全確保のため,本校実習工場付きの技術職員による試作サポート体制も整えた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進んでいるが,学生に導入したラピッドプロトタイピング機器を故障なく,安全に使用してもらうため,学生の製作指導や安全確保を十分検討する必要があった.そのため,使用マニュアルや造形例題集の作成の完成には至らず,また,学生による評価や成果発表を実施することができなかった.次年度の計画の中で行いたいと考える.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,導入したラピッドプロトタイピング機器の使用方法を十分検討し,使用マニュアルや造形例題集の作成の完成を目指すとともに,本校専攻科生に模擬演習や使用機器の評価を依頼する. 研究代表者と研究協力者が共同で,学生から提出された成果報告書に基づいて特許や実用新案の可能性を検討し,具体的な出願の助言を行うための方法を構築する.また,特許願書類(特許請求の範囲,明細書,図面,要約書)の作成の指導方法について試行する.さらに学生の希望に応じて,パテントコンテスト等の出場についてのサポート体制も整える.さらに,本研究の成果を発表したいと考える.
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次年度の研究費の使用計画 |
使用マニュアルや造形例題集の検討に時間を要し,模擬授業に対する学生評価や成果発表が実施できなかったため. 本校専攻科5名へ模擬授業を実施し,学生による評価をまとめる.さらに次年度の成果を含めた成果の発表を行う.
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