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2013 年度 実施状況報告書

学習支援システムにおける学習者の負担と最適な学習時間、休憩時間の提案

研究課題

研究課題/領域番号 24501123
研究機関山形大学

研究代表者

本多 薫  山形大学, 人文学部, 教授 (90312719)

キーワード学習者 / 負担 / 生理指標
研究概要

平成25年度は、①長時間の学習を行った際の生体情報を測定する、②測定した生体信号は、パワースペクトル解析を主に実施して、時間変化を詳細に検討し、学習時の生体に与える負担を抽出する、③研究成果の公表、を行う計画であった。
①実験を2回実施し、課題作業時の学習者の生体情報を測定した。実験Aでは、課題を連続で行わせた場合の生体情報を測定し、生体情報の経時変化を分析するとともに、精神活動や負担の測定の有効性を検討した。実験Bでは、実験Aの結果(生体情報の経時変化)を踏まえ、課題作業中に休憩を取った場合の生体情報を測定した。実験Aと実験Bともに、質問用紙法(アンケート調査)も併せて実施した。
②実験Aでは、学習をモデル化した課題として、計算課題、読む課題、照合課題の3種類を行わせた。3種類の課題を各20分間、合計60分間連続で行わせた。その際の学習者の生体情報(脳波、心電図(心拍))を測定し、時間変化を詳細に分析した。その結果、(a)課題作業中60分間の各時間帯の脳波(β波)では、課題の内容が変わるとβ波が一旦減衰するが、徐々にβ波が増加する、(b)心拍のパワースペクトル解析(LF/HF)では、開始後30分程度で負担が大きくなることなどが確認でき、精神活動や負担を捉えられる可能性を示した。実験Bでは、実験Aの結果(開始後30分程度で負担が大きくなる)を受けて、計算課題を30分、休憩10分、再び計算課題を30分、休憩10分の合計80分間の実験を行った。その際の学習者の生体情報(脳波、心電図(心拍))を測定し、分析した。その結果、課題作業30分後に、10分間の休憩を取ると後半は心拍の変化が小さくなることなどが確認でき、負担を抑えられることを示した。
③研究成果の公表では、研究成果の一部を日本教育工学会第29回全国大会(秋田大学)において、発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成25年度の研究計画で掲げた①長時間の学習を行った際の生体情報を測定する、②測定した生体信号は、パワースペクトル解析を主に実施して、時間変化を詳細に検討、③研究成果の公表の3課題は、おおむね順調に進んでいる。平成24年度では、学習者の生体情報として、筋電図、心電図の2つを測定し、生体情報の変化を検討したが、平成25年度では、心電図に加えて、脳波を測定し経時変化を分析した。研究成果の公表では、学会の全国大会で発表した。

今後の研究の推進方策

(1)学習支援システムの設計上の課題と適切な学習時間、休憩時間の提案
学習支援システムによる学習の適切な学習時間およびそれに必要な休憩時間の提案を行う。適切な学習時間および休憩時間をさらに検討するために追加の実験を行う。生体情報の時間的変化を詳細に検討する計画であり、学習時間の経過と生体負担との関係も明らかとしたい。
(2)研究成果の公表
研究の成果は、学会の全国大会等で発表するとともに、国際会議に論文を投稿し発表する。また、一般市民に対しては、Webサイトを通して研究成果を公表する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 学習支援システムを想定した長時間使用時の生体情報の変化2013

    • 著者名/発表者名
      本多薫
    • 学会等名
      日本教育工学会第29回全国大会
    • 発表場所
      秋田大学(手形キャンパス)
    • 年月日
      20130920-20130923

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公開日: 2015-05-28  

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