研究課題/領域番号 |
24501125
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
松藤 みどり 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (30271464)
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研究分担者 |
大塚 和彦 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (80331304)
馬場 景子 日本福祉大学, 非常勤講師 (80424943)
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キーワード | 英語 / アメリカ手話 / SignWriting / 二次元ドットコード / 聴覚特別支援学校 |
研究概要 |
前年度までに検定教科書の1つであるNew Horizon English Course(東京書籍)1年~3年で使用されている英単語および熟語を表現するアメリカ手話の動画を本学スタジオで撮影した。本年度実施した作業は以下のとおりである。 1.画像の切り出し:研究補助者によりほぼ完了した。撮影の日時による色合いや明るさの違いの調整も行った。2.画像のチェックおよび撮り直し:切り出した画像を点検し、良くない画像は撮り直した。ほぼ完了しているが、いくつかはまだ残っている。3.日本語による手話単語の動作の説明文の作成:平成14年度の研究を元に作成中である。語彙数が3割増えたことと、中学生にも理解できる表記を目指しているので、予想外に時間がかかっている。4.SignWritingによる表記:webページにあるものはそのまま使用し、ないものは一つ一つ手作りし、作成中である。5.Classroom Englishの手話版:試作した。 この間、研究分担者である日本福祉大の馬場景子氏と2回打ち合わせ会を開いた。馬場氏の提案する二次元ドットコードは特殊なペンを使用するもので、高価で汎用性が低いため、携帯電話やスマートフォンなどの汎用性の高いもので、しかも安価にアクセスできるツールを使用することを検討中である。 また、愛媛大学で開催された「ろう教育科学会 第55回大会(愛媛大会)」においては「聴覚特別支援学校におけるALTの活用-日本人教員への質問紙調査の結果から-」を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本の英語の教科書に採用されている1200語程度の語彙には、アメリカ手話の基本単語4400語の中に見つけられないものが多いこと、また、語形変化の表し方の方針が定まらなかったことなどから、手話の撮影に時間がかかったためである。 また、当初予定していた二次元ドットコードの採用について、代表・分担研究者間で意見の相違があり、適当な代案が出ていないために作業に取り掛かることができていないためでもある。
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今後の研究の推進方策 |
二次元ドットコードの採用について、26年度の半ばまでには方針を決め、作業に入る。手話単語を授業展開の中でどのように用いるかのモデルをデジタル教科書との併用などの方法で示す段階まで研究を勧める予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
「その他」の項目で計上した1,600,000円は、主に二次元ドットコードの貼り付け作業の費用である。しかしながらコード作成に至るまでの作業が予想より遅れており、発注できない状況である。更に、二次元ドットコード自体が特殊で高価なペンを使用しなければならないので、それに代わる適当なツールを模索中であり、方針がまだ決まっていないため、次年度使用額が生じた。 二次元ドットコードの採用、またはその代案を決め、次年度使用分を含む助成金の大半を、貼り付け作業ならびにペン(手話ペン)の購入費、または代案の開発費や作業費にに充てる予定である。
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