研究課題
本研究では専門的な指導者がいなくても独学で習字学習が効率的に行える教育支援システムを開発することを目的とする.現在までにタッチパネルを利用した文字習得ソフトは開発されているが,本研究では学習者が実環境(筆と墨を使って実際に半紙に書く環境)にて作成した習字作品に対して,適切な評価・アドバイスを行える支援システムを開発する.学習者は実環境にて作成した作品を携帯端末等で撮影し,システムに転送するだけで,あたかも専門家に指導を受けたかのような添削結果をサーバから受け取ることができる.平成25年度までに,小学校低学年用の習字フォントを対象にした習字作品評価システムを開発済みであり,本システムでは習字作品内に発生する文字の「かすみ」や「ゆがみ」,大きさの変化にも対応できる.更に,平成25年度までに小規模の習字フォントに対する評価実験を行い,上記システムの有効性を検証した.平成26年度は習字フォントに効率的に評価知識を付与できる評価知識構築システムを中心に開発した.また,システム全体の統合化を行い,大規模な習字フォントに対する評価実験を行った.更に,入力インターフェイスとして,学習者が実環境にて作成した作品を携帯端末で撮影し,画像デー タを手軽にサーバに転送できるインターフェイスを開発した.また,作品画像の修正すべき箇所を分かり易くユーザの携帯端末に転送できる出力インターフェイスを備えたシステムを開発した.また,平成 26 年度までの研究成果を国内学会,国際会議にて研究発表を行った.特に,本システムの核となる検索エンジン部分に採用した検索アルゴリズムについて,電子情報通信学会英論文誌に発表した.
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件)
The Transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers D,
巻: Vol.E98-D, No.1 ページ: 65-77
10.1587/transinf.2014MUP0002