研究課題
研究期間内に(1)電気・電子回路学習用シミュレーションソフトウェア開発,(2)実験で利用する電気・電子回路学習教材の開発,(3)モバイル端末とMoodleを利用した自学自習支援システムの開発,(4)コンテンツマネージメントシステムとしてMoodleを利用した教材体系化の4点を中心に研究を進めた.(1)に関してはHTML5とJavaScriptを利用したソフトウェアの開発を行い,PCのみならずタブレット端末でも実行可能なシミュレーション環境が実現可能であることを確認した.開発したソフトウェアは伝送線路シミュレーションを対象としたが,今後,集中定数回路,電子回路の分野のシミュレーションソフトウェアを同様のアプローチで開発できる見通しを得た.(2)に関しては,マイコンボードを利用した情報系学生向け実験教材を開発し利用した.電気電子回路,プログラミング,ネットワークを連動して学習することができる教材を作成し実際の授業で利用した結果,学生の学習意欲向上に役立つことを示した.今後,さらにレベル別の多様な教材を準備することにより,更に有効性が高まると考えている.(3)および(4)に関しては関連する授業や実験科目をMoodleと連携して行い,教材の体系化を進めた.また,Moodleのテスト機能の活用,授業の理解度に関するアンケートを積極的に行った.さらに授業内容に関連する動画を提供することにより,学生の理解度向上を目指した.座学・実験・自学自習の支援を,LMSを中心として連携させて行うという観点から進めた本研究では,電気回路・電子回路分野の教育にIT支援型のアプローチを可能とするための基本的な成果を得ることができた.この成果をもとに,さらに教材コンテンツの充実と体系化を進める必要がある.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)
「工学教育」,日本工学教育協会
巻: 63 ページ: 22-27
Acoustical Letters, Acoustical Science and Technology
巻: 36 ページ: 39-41
labs.hus.ac.jp