研究課題/領域番号 |
24501167
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研究機関 | 北星学園大学短期大学部 |
研究代表者 |
森越 京子 (横山 京子) 北星学園大学短期大学部, その他部局等, 教授 (40299730)
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研究分担者 |
吉田 かよ子 北星学園大学短期大学部, その他部局等, 教授 (20210685)
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キーワード | ホスピタリティ教育 / 海外インターンシップ / 企業との連携 / 英語教育 / キャリア教育 / グローバル連携 |
研究概要 |
グローバル連携として、タイ王国ジュシタニカレッジ学長Ms. Veera Pardpattanapanich を招聘し、タイにおける国際観光の現状について御講演いただいた。ホスピタリティ教育の在り方について、Ms.Veeraと地域の企業家や教育関係者と意見交換の場を持つことができた。Ms.Veera滞在中のイベントは、「ホスピタリティと観光」科目の特別プロジェクトとして学生が積極的に関わるように計画運営し、カリキュラムの中心的な活動となっている。 インターンシップの成果として参加学生の報告書をまとめ、平成26年5月にAsia Pacific Forum for Graduate Students Research in Tourism にて発表予定である。 また、海外インターンシップは、パイロットスタディの形で一部マレーシアで8月に実施できた。さらなる可能性を探るべく、5月にタイDushi Thani College を訪問し、11月、1月に香港を訪れ、受け入れ企業について調査を行った。ビザの問題があり短期インターンシップの実施は難しいことが明らかになったが、キャリアサクセスプログラムとして研修受け入れ先が見つかり、平成26年9月に香港にてプログラムを実施予定である。 これまでの研究内容は、大学英語教育学会JACET第52回国際大会特別企画「グローバル人材育成のための大学英語教育の取り組み」ポスターセッションにて発表を実施した。この内容は文部科学省に提出されている。 ホスピタリティ教育に関するテキスト・教材に関する情報収集と共に、オリジナルテキスト作成に向けて、ゲストスピーカーの原稿をテキストに取り込むなどの作業を進めているところである。 学生の就職率の向上、編入学者数の増加が示すように、これまでの研究取り組みは、学生のキャリア教育に対してよい影響を与えていると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①ホスピタリティや観光の概念について論文の形でまとめることができたが、国内外の「ホスピタリティ教育」の概要については、平成26年度に早急にまとめる必要がある。②国内のインバウンド事業における外国語(英語)の役割と顧客の様々なニーズに対応するための多文化理解を促す教育方法について研究を進めているところであるが、「観光ホスピタリティビジネスにおける異文化体験・異文化理解トレーニングについての調査」の一部結果は、25年5月25日-28日、World Conference on Hospitality, Tourism and Event Research & International Convention & Expo summit 2013 (Bangkok, Thailand) にて、報告を行った。国内の実践例については、更なる調査が必要である。③ホスピタリティ教育に関するカリキュラムの実践として、国内外からの専門家を招へいし、「総合講義ホスピタリティ」「ホスピタリティと観光」の授業を充実させるとともに、学生に実社会での英語の使用や、ホスピタリティ産業自体の知識を深めることを目指し、授業を運営している。また、英語で観光ホスピタリティを効果的に学ぶように教材や指導方法の工夫を実践しており、その効果を平成26年にまとめる予定である。④地元でのインターンシッププログラムについては、企業の担当者から聞き取り調査を実施でき、また、学生の報告書の分析を行い、インターンシップの有効性を検証することができた。⑤ホスピタリティ教育に関するテキストの作成については、ゲストスピーカーの原稿を一部まとめることができたが、更なる、素材の収集と原稿作成作業が残されている。
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今後の研究の推進方策 |
グローバル連携として、平成26年7月に香港工科大学ホテル観光経営学科の学部長、Dr. Kaye Chon を招聘し、札幌とニセコを会場に、ホスピタリティや観光に携わる専門家や国内の研究者との意見交換を予定している。また、「ホスピタリティと観光」のイベントマネージメントの一環として、公開講座の形で、Dr. Kaye Chon 氏が広く講演を実施する。これは、観光ホスピタリティ産業について、多くの学生が学び、外国語の必要性を強く意識する機会となるであろう。また、これまで実施してきた、ホスピタリティ関連科目について再考し、新カリキュラムの構築につなげる。特に、海外インターンシップの単位化や、多文化コミュニケーションについての新科目や他の科目とのかかわりについて、カリキュラム上の科目統合や内容の差別化を図る。 研究最終年度にあたり、これまでの調査の結果を論文という形で発表する。特に、下記のテーマについて、研究報告を行う。①海外インターンシップの在り方について②ホスピタリティ教育の先進的な取組みについて③ホスピタリティ産業で必要とされる英語スキルについて④「ホスピタリティ」関連科目と学生のキャリアについて ホスピタリティ教育に関するオリジナルテキストの作成について、更なるインタビューと、テキスト原稿の執筆、必要なデータの収集などの作業を年度内に完了する予定である。 また、調査結果の一部を学会で発表予定である。平成26年5月にAsia Pacific Forum for Graduate Students Research in Tourism にて発表予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
テキスト作成のインタビューや、原稿作成に必要な人件費を一部使うことができなかった。 テキスト作成について、完成をめざし作業を進める。そこで必要とされる人件費や、研究協力金として使用したいと考えている。
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