研究課題/領域番号 |
24501177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山口 しのぶ 東京工業大学, 学術国際情報センター, 教授 (40345369)
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研究分担者 |
小野寺 純子 東京工業大学, 学術国際情報センター, 産学官連携研究員 (00599714)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 情報技術と教育 / 国際開発 / モンゴル / 教育開発 / 教育分野における情報インフラ |
研究概要 |
本研究では,情報技術(ICT)の導入がモンゴルにおける教育開発分野の発展にどのように貢献できるかに焦点をおく.具体的には,モンゴルの地方の小学校を中心にアンケート調査,実際の使用者への聞き取り調査および,関係者間のラウンドテーブルを通じて,①教育現場へのコンピューターを含むICT導入の現状分析,②現地の学校および教員のニーズおよびインフラに関する調査,③インフラとコストを考慮した導入可能な情報技術に関する検討・考察,④ICTを利用した授業の形態と位置づけの分析,⑤現地政府,研究所との共同による,ICTを活用した教材の試行とその評価実施,⑥ICT導入後の持続可能性について技術面,文化面, 人材面からフィージビリティー分析を実施することを目的とする.今年度の研究実績は、アジアにおける情報技術と教育の質に関する背景調査と分析として,UNESCOバンコク地域事務所,UNESCO本部教育局ICT課にて文献調査および聞き取り調査を実施し,教育開発が直面している問題,開発手法について整理した.更に,モンゴルでのアンケート調査およびアセスメントとして,モンゴルの5県において小学校教員および学校長130名を対象とし,教育現場におけるICTの導入の現状について調査した.現在データの分析を実施している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に明記されているように,具体的な研究活動6項目中,2項目については,調査が完了した.研究計画上初年度の活動は計画通り実施された.モンゴルにおいては,冬季の気候が厳しく地方における調査が困難な場合もあるが,本年度は地方の小学校における情報も多方面から入手し,有用なデータ収集が可能であったと評価する.
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今後の研究の推進方策 |
次年度については主に地域教育開発における情報技術の導入の方向性,手法に関して研究を進めていく.まず,アンケート調査・アセスメントの調査結果を基に次の3項目に沿って情報分析を行う.①現状について,②問題点提起(技術面,人材面,文化的側面),③情報技術導入により期待される裨益効果について.更には,モンゴル初等教育におけるICT導入の分析を実施する.具体的な分析項目は,1)都市vs.僻地,性別,年齢別による教育の質の向上に関する比較分析,2)目的別のデータ収集および,デジタル化、3)研修制度の確立および運用,4)試行に伴う人材育成トレーニングなどが含まれる.同時に他国における事例のまとめからの教訓整理を行なう.
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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