医学生の外科離れの要因として手技の取得に要する時間がかかること、臨床教育において手術を有効に見学できる機会が少ないことが挙げられる。今回ヘッドカメラシステムが手技取得の時間の短縮効果をもたらすか、臨床教育における有効な手術見学を可能にするかを検討した。 皮膚縫合の習熟をみる研究では、ヘッドカメラによるデモンストレーションを見学した方がより容易に熟達しやすいこと、さらにはまずテキストで手技を予習した後にカメラによる見学することが最終的な熟達度を上げることが示唆された。医学部学生の臨床実習におけるアンケート調査ではヘッドカメラシステムにより手術見学の満足度が上がることが示された。
|