研究課題/領域番号 |
24501219
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研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
吉田 幸二 湘南工科大学, 工学部, 教授 (80341171)
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研究分担者 |
宮地 功 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (30043722)
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キーワード | 脳波センサー / フィードバック / 遠隔教育 / 支援システム / 学習支援 / α波 / β波 / γ波 |
研究概要 |
本年の研究では、簡易脳波計を用いて、記憶に関する相関分析を行い、処理プロセス中のγ波とθ波+α波のパワースペクトルおよびγ/(θ+α)を実験により比較分析した。その実験の結果から、γ/(θ+α)の値が低下しだすと、短期記憶が満杯状態になっていること表しており、短期記憶をクリアして次の記憶に備える必要がある。そこで、この状態を記憶中の学習者にリアルタイムに示して、一度リラックスする状態を学習者に知らせると、次の記憶に関する状態や回答率がアップすることが判明してきている。また、昨年度より勧めているβ/αによる知力の働きも明確に出てきた。 そこで、これらの知力の状態と記憶の状態を詳細に分析することにより,脳の活性度や学習の集中度及び記憶に関する基礎データが得られてきた。こうした状況から、このβ/αの値とγ/(θ+α)の値を測り、学習者に遠隔教育システムへ効果的なフィードバック情報を明示し、学習者にとって効果のある情報を提供するような応用システムへの研究を進めて行く。 また、使用しているニューロスカイの脳波センサーは、アンドロイドで動作するタブレット端末(Nexus7等)でも動作できるので、タブレット端末による学習フィードバックシステムを教室の色々な場所使ってみて、学習に効果のある研究も進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
脳波センサーによるデータの取得は、PHP言語やJava言語により、ニューロスカイの脳波センサーからの発信されるデータをプログラムにより修得できている。β/αを詳細に分析することにより,脳の活性度や学習の集中度について効果あることも判明し、また、γ波が記憶に関して種々変わる事もわかってきた。一方、脳波のデータは個人により様々なことも判明してきたので、きめ細かいデータの分析も必要である。そして、遠隔教育システムへのフィードバックの方策を検討して、α、β、γ、θ波を使ったシステムの試作と遠隔教育システムへの応用を行って行く予定である。
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今後の研究の推進方策 |
β/αの値が知力の活性度を表わし、γ/(θ+α)が短期記憶の限界を表わしている事が判明してきた。したがって、この分析データを使って、遠隔教育システムに組込んで学習者に種々フィードバックをかけるとどういう反応をして、効果的な集中度や記憶に関して効果があるか等の実験をしていく。 また、世の中では、ネコミミやこういう簡易脳波を使った脳波バンドで、タブレットやスマートフョンを使って集中力を徐々に高めていく様な研究も行われてきているので、これらも参考にして研究を進めて行く予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
予算としては、198,264円が残っており、3月の海外渡航で使用予定であった。しかし、3月25日から30日に行ったので、この精算を4月に処理したため、使用額の差異が生じた。 2015年度のはじめに処理予定。
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