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2014 年度 実績報告書

日本語作文支援システムで考慮すべき学習者属性情報と提示項目の分析研究

研究課題

研究課題/領域番号 24501239
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

阿辺川 武  国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特任研究員 (00431776)

研究分担者 室田 真男  東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (30222342)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード日本語作文支援 / レジスター誤り / 誤用検出 / アカデミックライティング
研究実績の概要

最終年度である平成26年度は,学習者作文に含まれるレジスター誤り,特にアカデミック・ライティングにおける話し言葉の使用など不適切な表現を自動的に検出し,誤りを指摘する日本語作文推敲支援システムを平成25年度に引き続き開発をおこなった.そして平成25年度に行ったシステム利用実験の実験データを元に,システムが指摘した箇所に対して学習者がどのような変更を施して対処したかを調査・分析し,学習効果の様相を明らかにした.
その結果,システムを利用した学習者の中には,システムによりレジスター誤りが指摘されても学習者が適切に対処できない事例が多くみられた.その主因として,指摘の精度が不十分でシステムの誤指摘も多く,本来,より優先して訂正すべき誤用が埋もれてしまったことが挙げられる.また,実験後に回収したシステムに対するアンケートでは「誤り指摘箇所に対してどのように訂正したらよいかがわからない」「訂正のヒントとなるような情報をもっと提示できないか」という意見が多く寄せられた.
今後はこの2つ課題に集約して解決手法を検討し,開発を進める予定である.一つ目の課題に対しては,これまで,作文課題としてアカデミック・ライティングを一括して捉え,話し言葉と書き言葉の区別を中心に誤用を検出してきたが,テーマの硬さ・柔らかさでレジスターが異なり,学習者が使用する表現にも違いが出るため,レジスターの細分類の必要性が明らかになった.そこで,品詞に応じて誤用検出の対象および,検出に使用するデータを使い分けることで,レジスター誤り検出の精度向上を図る.
二つ目の課題では,共起表現検索や用例表示をより学習者向けに改善することを検討している.具体的には,一部の品詞に限定されている共起表現検索をより多くの品詞に対応すること,単に用例を提示するのではなく学習者が執筆している作文内容と近い用例を提示できるようにすることである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 作文推敲支援システム「ナツメグ」の誤用指摘手法の改善2015

    • 著者名/発表者名
      阿辺川武、ホドシチェク・ボル、八木豊、仁科喜久子
    • 学会等名
      International Conference on Computer Assisted Systems For Teaching & Learning Japanese
    • 発表場所
      ハワイ大学(アメリカ)
    • 年月日
      2015-08-07 – 2015-08-08
  • [学会発表] 作文推敲支援システムによる誤り指摘への 学習者の対処に関する調査2014

    • 著者名/発表者名
      八木豊、ホドシチェク・ボル、阿辺川武、仁科喜久子、室田真男
    • 学会等名
      日本教育工学会研究会
    • 発表場所
      椙山女学園大学
    • 年月日
      2014-12-13
  • [学会発表] 日本語作文推敲支援システム「ナツメグ」における学習者評価実験の分析2014

    • 著者名/発表者名
      阿辺川武、八木豊、ホドシチェク・ボル、仁科喜久子
    • 学会等名
      シドニー日本語教育国際研究大会2014
    • 発表場所
      シドニー工科大学(オーストラリア)
    • 年月日
      2014-07-10 – 2014-07-12
  • [備考] 日本語作文支援システム「ナツメグ」

    • URL

      https://hinoki-project.org/nutmeg/

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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