研究課題/領域番号 |
24501247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小曽戸 洋 北里大学, 東洋医学総合研究所, 研究員 (90186693)
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研究分担者 |
天野 陽介 北里大学, 東洋医学総合研究所, 研究員 (20390734)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 史料研究 / 古文書学 / 医学史 / 漢方・和漢薬 / 東アジア史 / 近世史 |
研究概要 |
新出資料群の内、主に出雲岩崎家文庫、和田泰庵文庫、田中弥性園文庫、小曽戸家文庫、岡田昌春未公開文書、新規購入分を含む北里医史研新収資料等について、整理対象となる資料の所蔵先に赴き、損傷の度合いを鑑定、補修が必要となる資料を選定した。その後、補修対象となる資料を当研究部に運搬し、当研究部にて補修作業を行った。この作業を通し、専門業者と知識を交換し、さらなる補修技術の向上が認められた。 当研究所所蔵の文献資料の内、重要度の高い古文献を選び、複写(撮影)及び文献資料の画像データ化を行った。画像データは大容量の専用ハードディスクに保存し、データの管理・運営の便を図り、同時に、当研究所所蔵の文献資料の目録作成作業も進めた。撮影・目録作成は次年度も引き続き行う。 マイクロフィルムの電子画像データ化については、当研究部が所蔵するマイクロフィルム(35㎜ネガ・ポジフィルム、マイクロフィッシュ等)の中から重要度が高く、経時的劣化の著しいものから順次電子画像データ化を進めている。電子画像データ化は次年度も引き続き行う。 また、新出資料である金沢文庫旧蔵本・宋版『孫真人玉函方』についての調査・撮影も行った。『孫真人玉函方』は12世紀、900年前のきわめて珍しい資料であり、本書の存在はこれまで全く知られていなかった。本書の発見は中国医学史上、また中国印刷出版史上、重要な資料を提供するものである。このほか同書を所有していた館山上野家旧蔵の医学史料、また足利学校遺蹟図書館の古医書についても調査を進め、さらに金沢文庫旧蔵医書、福井崇蘭館旧蔵医書、曲直瀬道三玄朔関連医書、『観聚方要補』安政版などについても精力的に研究を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の進捗予定に従い、文献の補修、当研究所所蔵の文献資料・マイクロフィルムの電子画像データ化・目録作成作業が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
前年度の研究方針を踏襲しつつ、本年度は前年度の基礎作業をうけて情報の集成と加工に重点を置く。
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次年度の研究費の使用計画 |
文献の補修、目録作成作業に必要な消耗品。画像データ出力のための高解像度プリンタ購入費用。文献資料調査費用。諸研究作業における研究補助者への謝金。
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