水害の危険性,土地利用,伝統的建造物の分布に関する調査を,奈良盆地の中西部を対象として行い,それらの関係を分析した.まず,河川の氾濫による浸水範囲と地形,土地利用に関する調査を行った.その結果,1920年代の集落は,水害の危険が少ない地域に立地している場合が多いものの,150年に1度程度発生する,大規模な浸水では,浸水する地域が多いことがあきらかになった.つぎに,伝統的建造物の分布に関する野外調査を行った.その結果,町家,蔵,地蔵は,1920年代に集落があった地域に分布することがあきらかになった.
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