研究成果の概要 |
我々はこれまでにヒト大腸癌HCT116細胞において活性化KRASのみを破壊したHke3細胞を用いて3次元培養を行い、変異KRASは正常形態に関連する遺伝子群を制御していることを明らかにした。本研究では、変異KRASは3次元培養特異的にPDE4,ALPK2,miR-181,miR-210そして間質成分に関与する遺伝子等の発現異常を誘導すること、PDE4阻害剤は大腸癌スフェロイドの内腔のアポトーシスを誘導することが明らかになり、これらの結果は3次元環境において変異KRASが制御するシグナルが癌に対する治療標的となりうること、及び、間質との相互作用(フィールドエフェクト)にも関連することを示唆した。
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