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2012 年度 実施状況報告書

イマチニブ耐性慢性骨髄性白血病のBCRーABL1遺伝子変異クローンの推移

研究課題

研究課題/領域番号 24501340
研究種目

基盤研究(C)

研究機関浜松医科大学

研究代表者

小野 孝明  浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40402276)

研究分担者 大西 一功  浜松医科大学, 医学部附属病院, 教授 (80252170)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード慢性骨髄性白血病 / BCR-ABL1遺伝子点突然変異 / チロシンキナーゼ阻害剤 / 腫瘍診断学 / 薬効評価と予測
研究概要

本研究の目的は、imatinib抵抗性の慢性骨髄性白血病(CML)において抵抗性の主な原因となるBCR-ABL1遺伝子点突然変異を高感度PCR-インベーダー法を用いて解析し、その有無や変異クローンの推移、新たな変異クローンの出現などをダイレクトシーケンス法解析も同時に行って確認することである。さらに、それを定量する手法を確立する。
当初、予想していたよりもimatinbに抵抗性を示すCMLのリクルートが少なく、平成24年度は、第2世代チロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性を示すCML患者や初発CML患者も含めてBCR-ABL1遺伝子点突然変異の有無を解析した。解析は10例のCMLに対して12回の高感度PCR-インベーダー法解析を行った。内訳は、imatinib抵抗例2例、nilotinib抵抗例1例(3ヶ月ごとに解析3回)、初発CML7例である。そのうち、nilotinib抵抗例1名のみにY253H変異を検出した。他のCML患者ではBCR-ABL1遺伝子突然変異を認めなかった。Y253H変異を認めたnilotinib抵抗性の患者は、ダイレクトシーケンス法でも同じY253H変異を認め、nilotinib使用12ヶ月でもcomplete cytogenetic responseが得られなかったため、他方の第二世代チロシンキナーゼ阻害剤であるdasatinibへ変更し変異クローンの推移を追っているところである。その変異クローンの推移と治療効果が相関するかどうか、あらたな変異クローンの出現がないかどうか経過を慎重に追っているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初、予想していたよりもimatinbに抵抗性を示すCMLのリクルートが少なく、平成24年度は、第2世代チロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性を示すCML患者や初発CML患者も含めてBCR-ABL1遺伝子点突然変異の有無を解析した。

今後の研究の推進方策

当院のみではなく、関連施設なども含めてCML患者のリクルートを図っていく。また、現在、第2世代チロシンキナーゼ阻害剤投与中の患者も多くなり、imatinibを投薬されている患者は予想以上に減少している。その中で、imatinib抵抗性CMLのみを対象にしていると、症例数の確保が困難となる。初発や第2世代チロシンキナーゼ阻害剤に対して治療抵抗性となるCMLの主な原因としてもBCR-ABL1遺伝子点突然変異が重要であることから、これらの患者も対象例に含めるなど、解析症例を増やす努力をする。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度で解析した10例のうち、Y253Hの変異を認めたCML患者の変異クローンの推移を追っていく。さらに、その変異クローンの推移と治療効果が相関するかどうか、あらたな変異クローンの出現がないかどうか解析を継続する。さらにimatinibだけではなく、nilotinib、dasatinibに対して抵抗性のCMLや初発CMLにおけるBCR-ABL1遺伝子点突然変異検出の解析を高感度PCR-インベーダー法を用いて継続していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Long-term outcome and prognostic factors of elderly patients with acute promyelocytic leukemia.2012

    • 著者名/発表者名
      Takaaki Ono
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 103 ページ: 1974-1978

    • DOI

      10.1111/j.1349-7006.2012.02390.x.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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