研究課題/領域番号 |
24501355
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
板野 理 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90265827)
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研究分担者 |
松田 祐子 慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (90534537)
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キーワード | ステント / 超音波 |
研究概要 |
悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対しての金属性ステントを用いた姑息的減黄術は、化学療法の発達により長期生存が得られる症例もあり、tumor ingrowthによるステント閉塞の問題が増加している。二酸化チタンは超音波を照射することによりフリーラジカルが発生することが報告されており、本研究は、胆管ステントに用いられている金属製ステントがチタン合金製であることに着目し、ラジカルの産生を利用したステント内再閉塞を予防・改善するための無侵襲的治療法の確立を目的とした。 今年度は、悪性腫瘍ステントモデル(免疫不全マウスの背部皮下にA431 cells、1.0x106)を注入し、一定の大きさになった時点で金属ステントを埋め込んだモデル)を用いて、腫瘍の成長に伴ったステント内へのがん細胞が進展及びステント閉塞を観察、伊藤超短波のUS-710 を用いて1MHz、0.5W/cm2、10分の超音波照射によりステントへのingrowthが抑制された。悪性腫瘍による消化管狭窄モデルは、同じ部位に一か所だけ狭窄が起きること、ステントが挿入可能な径の部位であることが必要である。Gan mouse (K19-Wnt1/C2mEマウス、Oshima H et al. Gastroenterology. 2011;140:596-607.)は,100%の確立で胃癌が発生し、その狭窄による摂食障害にて約60週で死に至る。Gan mouseの腫瘍部位にステントを挿入し、生存期間への影響を検討した。ステント挿入後5か月間生存した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
悪性腫瘍ステントモデルを作製し、治療実験を行うに至った。Gan mouseを用いてステントを挿入するモデルが完成した。
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今後の研究の推進方策 |
酸化被膜ステントと通常のステントを用い、血管ステントおよび悪性腫瘍ステントの再狭窄抑制効果の比較・評価を行う。Gan mouseを用いステントを挿入し、超音波を照射して生存期間への影響を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
未使用額の発生は、効率的な物品調達を行った結果であり、翌年度の消耗品購入に充てる予定である。 効率的な物品調達により、25年度の研究費に未使用額が生じたが、26年度に樹脂包埋標本作製を追加することにより使用予定である。
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