研究成果の概要 |
Srcファミリーキナーゼ(SFK)の悪性腫瘍、特に悪性中皮腫における役割を解析した。中皮腫細胞NCI-H28はSFK阻害剤(PP2)によりアポトーシスが誘導された。Src, Yes, Fyn, Lynは、SFKのメンバーであり、中皮腫細胞に発現されていたが、FynはNCI-H28細胞で欠損していた。SFK阻害剤はLynを抑制し、Fynが抑制されている中皮腫にCaspase-8を介してアポトーシスを誘導した。Srcファミリーキナーゼは中皮腫細胞に発現されてその生存・増殖に係わっており、FynとLynを同時に阻害してアポトーシスを誘導できた。このことは中皮腫の新たな治療として応用可能である。
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