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2014 年度 実績報告書

放射性物質に汚染された飼料を摂取した牛の体内での放射性物質の挙動

研究課題

研究課題/領域番号 24510006
研究機関福島大学

研究代表者

高瀬 つぎ子  福島大学, 環境放射能研究所, 特任准教授 (10466641)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード体内動態 / 放射性セシウム / 放射能汚染
研究実績の概要

A.汚染状況の異なる地域に放牧された牛の体内組織中での放射性物質の挙動の研究,
放射性セシウム(Cs)の降下量の異なる(Cs137の降下量:0.05~5 MBq/m2)地域で採取された黒毛和種の検体(血液および筋肉を含む体内組織:福島県畜産研究所から提供を受けた)を用いて,ウシの体内組織中での放射性Csの分布を高精度のゲルマニウム検出器(検出限界;3 Bq/kg)を用いて測定し,定常状態では,血液中と体内組織中に含まれる放射性Csの濃度に線形相関があることが明らかになった.この結果をコンパートメントモデルを用いて解析し,「飼料を摂取することで体内に取り込まれた放射性Csは,血液を介して筋肉などの体内組織の取り込まれる(筋肉に蓄積し易い).筋肉に蓄積した放射性Csは,血液→腎臓→尿という経路を介して体外に放出される」という体内動態モデルを提案した.また,筋肉中での放射性セシウムの局所分布を観察さるために電顕オートラジオグラフィーの手法が適用可能かについての検討を行った(平成26年度)
B.高濃度汚染飼料を摂取した牛の体内組織中の放射性セシウムの動的挙動
平成24年度に作製した「牛の筋肉中の放射線量を体表部分から測定するための簡易計測システム」を用いて,汚染飼料摂取した牛の筋肉中の放射線量の減少を推定した(平成26年度).また,汚染飼料を給与した後クリーンな飼料を与えた牛の尿中の放射性Cs濃度の動的変化を観測し,コンパートメントモデル(非定常状態)による解析を行い,筋肉に蓄積した放射性Csが放出されることに依存した減衰過程(生物的半減期:15日程度)のほかに,半減期が1~2日程度の蓄積過程を伴わない減衰過程あることを明らかにした.この結果は,Aで述べ放射性Csの体内動態モデル(筋肉が放射性CsのReservoirになっている)を支持している.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reversible Intramolecular Cyclization in Ruthenium Complexes Induced by Ligand-centered One-electron Transfer on Bidentate Naphthyridine: An Important Intermediate for Both Metaland OrganoHydride Species2015

    • 著者名/発表者名
      Dai Oyama, Narumi Ukawa, Takashi Hamada, and Tsugiko Takase
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 44 ページ: 533-535

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis and Crystal Structure of Alkynylplatinum(IV) Complex Containing the Terpyridine Ligand,2014

    • 著者名/発表者名
      Tsugiko Takase and Dai Oyama
    • 雑誌名

      Journal of Crystallography

      巻: - ページ: 280247

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Syntheses of Geometrical Isomers for Comparison of Properties Caused by Steric and Electronic Effects2014

    • 著者名/発表者名
      Oyama Dai, Yuzuriya Kazumi, Naoi Ryutaro, Hamada Takashi, Takase Tsugiko
    • 雑誌名

      Bull. Chem. Soc. Jan

      巻: 87 ページ: 1107-1115

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 和牛繁殖雌牛における筋肉中放射性セシウム濃度の尿からの推定2014

    • 著者名/発表者名
      内田守譜・石川雄治・古閑文哉・高瀬つぎ子・大槻 勤.
    • 雑誌名

      福島農総セ研究報告

      巻: 放射性物質対策特集号 ページ: 103-105

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] 電顕オートラジオグラフィーを用いた金雲母中放射性セシウムの局所的分布の観察2014

    • 著者名/発表者名
      佐々木美雪 高瀬つぎ子 山口克彦
    • 学会等名
      放射化学討論会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2014-09-10 – 2014-09-14

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公開日: 2016-06-01  

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