|
海水中の低分子溶存有機物の動態を解明することを目的として、二糖に着目して研究を行った。海水中の二糖の定量法として、グラファイトカーボンカラムを用いた固相抽出により海水試料の脱塩を行い、脱塩した試料を蒸発乾固して二糖を濃縮し、高性能イオン交換クロマトグラフィーとパルスドアンペロメトリで分析することで、駿河湾の表層海水でスクロース、マルトース、トレハロース、ラクツロースを検出・定量し、未同定のオリゴ糖を6種検出した。スクロース、マルトース、トレハロースは二糖を利用して増殖可能な原核生物のうち、駿河湾で特に現存量が高かった二糖であり、二糖によるボトムアップコントロールが示された。
|
