河川水中の溶存無機炭素は主として流域の土壌呼吸由来の炭酸ガスが溶け込み地下水へと押し出されて出てきたものである。本研究では集水域に負荷された分解性有機物についての情報を得ることができた。具体的には、溶存無機炭素の濃度と同位体組成(δ13C)を組み合わせることで溶存無機炭素の由来(土壌呼吸、大気)と光合成による溶存無機炭素の消費を解析することができた。 一方、底泥間隙水中の溶存無機炭素とメタンガスのδ13Cの測定結果から、溶存無機炭素のδ13Cは底泥中のメタン生成の指標となることが明らかとなった。
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