本研究を通じて、中国企業が驚異的なコストダウンを武器に省エネルギー・環境分野において台頭している現状、そして元々は海外企業の技術に依存していた状況から近年急速なキャッチアップを可能としたのは政策と市場競争のバランスを上手く組み合わせた制度設計、オープンな部品調達およびイノベーションシステムといった企業戦略、技術的基盤が一定程度蓄積されている国有企業の存在が要因として指摘できることが明らかとなった。我が国企業は技術レベルは中国企業よりも依然優れた面があるが、中国市場、ひいては第三国市場に対しては設備製品を売り込むよりも中国企業のオープン戦略に適応してサプライヤーとしての参画が有効と考えられる。
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