好気性運動性細菌であるStenotrophomonas maltophiliaは,内分泌撹乱化学物質であるビスフェノールAを含む多種の芳香族化合物,特にフェノール類の濃度勾配を感知して集積応答する走化性と呼ばれる性質を示す。本研究では,走化性を援用したビスフェノールAの新規検出システム開発を目指し,その一貫としてフェノール,ハロゲン化フェノール走性に関与する走化性センサー遺伝子を同定したところ,フェノール及びp-クロロフェノール走性にはMcp5とMcp6が,ブロモフェノール,ヨードフェノール走性にはMcp1がそれぞれ主要な走性センサーである事を明らかとした。
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